「明日また来るのが楽しみな学校に」 ~始業式の話~概略

いよいよ今日から令和6年度、新しい学年のスタートですね。今年度は今までと違うことがありました。それは、全部の学年がクラス替えをして、新しい学級でのスタートになったことです。どうして全部の学年のクラス替えをすることになったかと言うと、お手紙にも書いておきましたが、新しい人間関係の中で、学級集団を作り上げていく力を育てる機会を増やすためです。そして、いろいろな考え方や感じ方に触れることで、社会性を身に付けてもらうためです。簡単に言うと、いい学級を作り上げる力を付けてもらいたいからです。

今までは6年間の中で2回しかしてこなかったクラス替えを、5回することになります。それは、新しく集まった人同士でいい集団を、いい学級を作り上げる機会が2回から5回に増えるということです。はじめはもしかしてなかなかうまくいかないこともあるかもしれないけれど、だんだんいい学級をつくるためのコツがわかるんじゃないかと考えると、チャンスは多い方がいいですよね。みなさん一人一人にそうやっていい学級を創るプロになってほしいのです。これから先長い人生の中で、最も大事な力の一つだと思います。

いい学級を作るために大事なことはいろいろあると思いますが、その中の二つをお話します。

一つ目は、「正しいことを正しい」と言えることです。逆に言うと、正しくないことに「一緒にちゃんとやろうよ」と仲間と一緒にがんばろうと誘えることです。正しいことをしたいと思っている人は、必ずいるはずです。みんなが正しいことを正しいと言えるようになると、いいですね。滝沢市の掲げている「正義と信頼の学校」の、「正義」を貫くということですよね。ついでに言うと、もし間違っていることをしている人がいたら、その人そのものを責めるのではなく、その人の行動だけ注意することも大事です。

二つ目は、いいところ、がんばっているところを認め合うことです。友達のいいなあって思うところを、ぜひ伝え合ってください。始めは「鉛筆拾ってくれてありがとう」と、親切に対するお礼くらいのことから始まるかもしれないけれど、そのうちに失敗して落ち込んでいるところを励ましてくれる「優しさ」に気がついたり、上手くいかなくても何度も挑戦している「努力する姿」に気がついたりするようになると思います。みんなが仲良くなるようなことを考えてみんなに働きかけてくれる「協調性」に気がついたら大したものです。「計算が速い」とか「走るのが速い」みたいに目に見えたり数字で表されたりしないけど、人としていいなと思うところに気がつく人は、人を見る目があります。まず同じクラスになった人のいいところを探すところから始めてくださいね。

学級目標は、学級の仲間と協力できる、励まし合える、高め合えるそんな絆を作るような目標を立ててほしいです。先生たちは、みんなが居心地の良い学校にするために、例えば教室で座っているのが特に苦手だとか、長い時間集中するのは得意でない人とか、いろんな人の居場所も整えたいと思います。どの人も大事な滝二小のお友達です。誰一人見捨てない、みんなが幸せになれるように、そして、「明日また来るのが楽しみな学校」と思ってもらえるように先生たちもがんばります。 どの学級も今日からがスタートです。去年の続きではありません。もしかして去年上手くできていなかった人も、関係ありません。今日からの姿が大事です。去年上手くいっていたと思う人は、今年もいい学級を作るために力を尽くしてください。みんながたった今からいい学級を作るという強い決意をしたら大丈夫です。たった今から、誰にとっても「明日また来るのが楽しみな学校」を作っていきましょう。

始業式の様子

令和6年4月12日 校報第1号より